令和5年度「子犬のしつけ方相談会」(12月17日)

前日の気温より10度も低い日でしたが、村田香織先生を講師にお迎えして、「子犬のしつけ方相談会」を開催し、2匹の子犬とそのご家族が参加されました。

講師 村田香織先生

最初に、それぞれの飼い主さんから自己紹介、わんちゃんの名前、その由来、今困っていることを一つ、それぞれ話していただきました。

今日参加のわんちゃんは、2匹とも4ヶ月。そしてなんと、誕生日が一日違いというわんちゃんたちでした。

今困っていることについても、2匹とも甘噛みで困っているということでした。

先生から、最初に「咬ませないこと」についてお話がありました。

とにかく、犬と格闘しない。そして、人の体(手足はもちろん洋服なども含めて)を「咬む」ということをさせないことが大切ですとのことでした。

リードの付け外し、散歩から帰ってきて足を拭くといったような場面において咬もうとするときには、フードを使用してそちらに集中している間にリードの付け外しをしたり、足を拭いたりすることで、咬まない状況を作ります。

早食いの子には、早食い防止皿などの使用も良いでしょうと教えていただきました。

犬にとって咬むということは正常行動であり、させなくてはいけないことですが、それは人間の手や足、服などではなく、おもちゃを使用します。

おもちゃを使っておもいっきり遊び、エネルギーを発散させることでいたずらの防止効果があります。

咬みそうになったらすぐにおもちゃを使えるように、常におもちゃを持っておき、おもいっきり遊んでエネルギーを発散させると咬まなくなってきますとのことでした。

他にも、握った手の中にあるフードに夢中になっている間に抱っこをしたり、犬の体の様々な部位に触れて、触られることに慣れる練習もしました。

そして、先生から子犬たちのしつけに使用できるプレゼントがありました。

一つ目は社会化クッキーといって、お散歩の時や家に来客があった時など家族以外からおやつを貰い、人に慣れさせるというものです。

二つ目はハンドリングタッパー。一日分のフードをその中に入れて、しつけの時や遊びのときなど、その中のフードを使用して行います。

そして三つ目はスペシャルおもちゃ。犬と遊ぶおもちゃで、それを使って犬がルールを守って遊べるように練習をします。

遊びのルールとは、一旦オスワリをさせてから遊び始め、「合図に従ったら遊ぶ」「興奮してきたら止める」「興奮がおさまったら遊ぶ」を繰り返すことで、子犬のエネルギーの発散になり、飼い主の合図に従うことも覚えていきます。

また、カムアットレーニングと言って、犬が遊んでいる時などに人や服を噛んだ際、『アッ!』と言って10~30秒ほどみんな姿を隠してしまうという方法について教えていただきました。

何回も繰り返しそれを行うことで「アッ!」と言う声がすると「家族がいなくなってしまう」「咬んだことで飼い主が離れて行った」と学習するそうです。

ただ、足ふきをしているときなど、嫌がって咬んだときに同じようなことをしてしまうと逆効果になり、咬んだら離してもらえると思ってしまいます。

今日、参加された方から、「靴下を履こうとするといつも咬んでくるのですが」と質問がありました。

先生からは「犬の前で靴下を履かない、または、フードを食べさせて気を引いている間に靴下を履くように」と答えていただきました。

まずは、犬に咬まれない状況を作ることが大切ですとのことです。

終了後のアンケートからは、「咬まれないようにすることが大事なのを知りました」「しつけをしながらごはんをあげていいということが印象に残った」と感想をいただきました。

今年度の「子犬のしつけ方相談会」はこれで終了となりましたが、今回学んだことを、日常生活に活かし、犬との幸せな生活を送っていただければと思います。