村田 香織 先生

（もみの木動物病院（神戸市）副院長／（株）イン・クローバー・代表取締役／公益社団法人日本動物病院協会（インストラクター養成講座委員会アドバイザー／こいぬこねこの教育アドバイザー養成講座メイン講師）／Veterinary Medical Network 行動学コンサルタント／動物ボランティアグループ・メイブリーズ代表／カフェ「ここっと」代表）

「人と動物が良い関係を築き、両方が幸せに暮らせる社会」を夢見て獣医師となる。麻布大学を卒業後、1990年神戸市灘区にてもみの木動物病院をスタート。1992年より市内の特別養護老人ホーム等でCAPP活動（活動条件を満たす犬や猫を伴って高齢者施設、児童施設、ホスピス等を訪問し、ふれあい活動を行う公益社団法人日本動物病院協会の推進する活動）を開始した。動物医療を行う中で多くのペットの問題行動に苦しむ飼い主とペットに出会い、動物の「心の健康」の重要性を実感。現在は犬や猫の問題行動の治療（行動診療）を専門とする。行動診療を行う中で問題行動の予防（こころのワクチン）の重要性に気づき、子犬のしつけ教室（パピークラス）に力を入れるようになる。また近年猫の問題行動も増えたことから子猫教室（こねこ塾）も定期開催するようになった。飼い主とペットが楽しく幸せに暮らすための参考書として「こころのワクチン」「パピークラス＆こねこ塾スタートBOOK」を執筆。パピークラスやこねこ塾を継続することで、問題行動が予防できるだけでなく飼い主とペットの間に絆が芽生えることを実感し、「不幸なペットを減らす」ために最も有効なことは「幸せなペットと飼い主を増やすこと」だと気づく。幸せな飼い主とペットを増やすためには行動が発達する子犬子猫期の教育すなわちこころのワクチンが最も重要である考えている。これを広めるために公益社団法人日本動物病院協会にてこいぬこねこの教育アドバイザー養成講座のメイン講師を務め、全国の動物病院や子犬子猫に関わる現場で活躍する「こいぬこねこ教育アドバイザー」を育てている。また家庭内だけでは犬の社会化やエネルギー発散が十分行えないと感じ、犬の幼稚園を開設。犬や猫の教育に関する業務全般を運営する会社として、2006年㈱イン・クローバーを設立した。また2021年春、犬や猫の適正飼養を啓発し社会化の機会を与え、ペットと暮らせない人にも動物と触れ合う機会を作る目的でカフェ「ここっと」をオープンした。今後は地域の高齢者や子供たちとのふれあい活動にも活用したいと考えている。またカフェには猫の適正飼養を可視化したスペースを併設し、猫の適正飼養の啓発や譲渡活動にも役立てる計画である。

主な資格：
• 獣医師
• 博士（獣医学）
• 動物臨床医学会獣医総合臨床認定医
• 獣医行動診療科認定医
• 公益社団法人日本動物病院協会認定家庭犬しつけインストラクター

主な賞歴：
• 産経市民の社会福祉賞（メイブリーズ）
• 兵庫県民ボランタリー活動賞（メイブリーズ）
• 動物臨床医学会アニマルクリニカルリサーチファンデーションアワード
• 公益社団法人日本動物病院協会ビュースティッドアワード

近藤 悦子 先生

(獣医師／「神戸いぬ・ねこ問題行動診療」代表／獣医行動診療科認定医／JAHA認定家庭犬しつけインストラクター)

大阪府立大学農学部獣医学科卒業後、動物病院にて臨床獣医師として勤務する。大学在学中より、臨床行動学の分野に興味を持ち、卒業後は獣医師として犬や猫の身体の病気の治療に向き合いながら、犬や猫の問題行動の治療（行動診療）にも取り組み始める。現在は往診専門の行動診療科クリニックを開業。獣医行動診療科認定医として、日々さまざまな犬や猫の問題行動の診療を行っている。「問題行動」とは、飼い主が困っている飼い犬や飼い猫の行動のことをいう。このような問題行動は、けっして犬や猫だけが問題を抱えている訳ではなく、飼い主との関係性がこじれて起こっているケースが少なくない。行動診療は、行動カウンセリングを通して飼い主からさまざまな話を聞き取りながら、犬や猫との関係性を改善していく診療科である。他の診療科に比べると、まだ馴染みの少ない分野ではあるが、行動診療を通してハッピーな飼い主＆犬や猫が増えることに日々やりがいを感じ、尽力している。

中塚 圭子 先生

（元宮崎大学客員教授/環境人間学博士／人とペットの共生環境研究所所長／JAHA認定家庭犬しつけインストラクター／人と犬との共生教室「ドルチェカーネ・中塚」主催／JKC公認訓練士）

兵庫県立大学大学院環境人間学博士後期課程修了し、博士（環境人間学）を取得。「人とペットの共生環境研究所」を設立し、ペット環境論の研究を行っている。大学・専門学校で指導するほか、全国各地での講演などを行う。また、JAHA(日本動物病院福祉協会)認定ドッグトレーニングインストラクターとして、これまで4500人の飼い主とペットとのより良い関係性を築いてきた。「犬の老いじたく」(角川SSC新書)など著書多数。神戸市動物愛護推進委員として2001年から神戸市動物管理センターにてしつけ相談を担当する他、自治体主催の「ペットとの暮らし方教室」などでも指導。現在も同センター出身の保護犬保護猫と共に暮らしている。犬猫を通して得た友人と共に旅行や会食など様々な体験をすることが至福の時間である。ペットと共に暮らす楽しみを多くの方々に広めていきたい。