令和5年度「いきものといっしょ」(9月2日)

9月2日(土曜)、「いきものといっしょ」のプログラムに、小学1年生のお子さんがご家族で参加してくれました。
このプログラムでは、神戸市の副読本「いきものといっしょ~みぢかなどうぶつに目をむけてみよう~」を活用し、私たち人間と動物との様々な関わりについて学びます。
この教材は、子どもたちが楽しみながら自発的に意見を出せるようにイラストがたくさん使われていて、低学年のお子様にもイメージを膨らませてもらえるように、少しだけヒントになる動物のシルエットが添えられるなどの工夫がされています。

まずは、身の周りにどんな動物がいるのかを教材に書き込んでもらいました。

最初は少し緊張気味でしたが、隣に一緒に座って考えてくださったお父さんに気持ちをほぐしていただきながら、家の近くで犬や猫を見たことがあることや、「学校では飼っていないけど、幼稚園ではウサギとカメを飼っていた」と思い出しながら話してくれました。ご家族で山に行ったときには、「木の上にいるサルを見かけた」こともあるそうです。

街の中で見かける犬や猫は家庭の中で飼われていて、「飼っている人がお世話をする」と答えてくれました。また、幼稚園で飼育されていた動物も、「先生とみんなでお世話していた」と教えてくれました。こうして人間がお世話をしている動物は、彼らが死ぬまで責任を持ってお世話をしなければいけないということを学びました。
街で見かける動物は、必ずしも人間がお世話をする動物ばかりではありません。神戸の街は山が近いので、たまにイノシシが街に降りてくることがありますし、カラスなどの鳥も見かけることがあります。先程、「山で見かけた」と言ってくれたサルなど、自然の中で生きている動物のことは「野生動物って呼ぶって知っているよ」「自分の力でエサを見つけて生きている」と答えてくれました。

この副読本で一番人気のあるページは、神戸の街が見開きで描かれているイラストマップです。このマップには、よく探してみると人と動物との関わりの様々な場面が描かれています。ハトにエサやりをしていたり、猫が箱に入れられて捨てられていたり、車の中に置き去りにされている場面など、人と動物がいろんな場面で関わっていることを探し出すことができる内容になっています。

「ハトは野生動物だから人間がエサをあげてしまうと自分でエサを探せなくなる」という気づきがありました

人間が責任をもってペットのいのちに向き合うために、こどもが生まれないための手術があることも学びました

車の中に放置するということは、たとえ短時間でも熱中症で危険な状態になってしまうことがあることを学びました

最後に、動物たちの気持ちを考えながら人間が関わっていくためには、どんなことに注意をすればよいのかを考えます。犬の散歩時にフンを拾わない飼い主のイラストを見て、「お世話ができないなら飼わない」という意見も出してくれました。ペットを飼うのは確かに楽しいことですが、それに伴って「いのち」に対する「責任」も発生します。このプログラムをとおして、「責任」を持って飼うということの学びが深まったようです。

「いきものといっしょ」は、お子さんだけでなくご家族で一緒に学んでいただくことができるプログラムです。ふれあい室での学びだけでなく、家に帰ってからもご家族の日常の中で、人と動物の共生について会話をするきっかけになることを願っています。
週に1回(土曜日または日曜日)に実施しておりますので、是非ご参加ください。ご予約をお待ちしています。

いきものといっしょ