2023.07.31

令和5年度「来所相談」(7月)

1件目:トイプードル 4才 オス
子どもが寝ている時に寝がえりをうつと手に噛みつく。
怖がり。警戒して吠えるという相談内容でした。

早朝、クレートから出した後、息子さんが寝ているところへ行き、寝返りをうつ手に噛みつくとのことでした。息子さんのことを自分と同等だと思っているのではないかということで、犬に一番影響を与えている人、この場合、お母さんが、すぐにその場で「していはいけない」とルールを教えてくださいとアドバイスさせていただきました。

また、「我慢」を教えていく必要もお伝えしました。
我慢の教え方はいろいろありますが、一例としては、犬を抱きあげた時に犬の背中側を飼い主の胸につけるようにして抱っこをします。その行為は、犬にとっては我慢をすることになります。最初から長時間するのではなく、抱っこをしていて力が抜けてきたと思ったら下におろします。

また、合図でオスワリをさせるのではなく、飼い主が軽く犬のお尻を押して座らせ、座ったら褒めてごほうびを与えることで、言う事を聞いたら褒めてもらえると教えます。

犬が自分のしたいことを優先するのではなく、飼い主の言う事を優先的に聞かなければならないと思わせるようにし、言うことを聞いたら褒めてもらえる、良いことがあるとわかるよう教えます。

怖がり、吠える、ことについては、犬はもともと吠えるものです。それを踏まえて、吠えて欲しくない時に吠えないようにするということを学習できるよう、犬が吠えても反応しないようにします。犬は興奮すると吠えやすく、飼い主の声掛けでも時としては刺激になります。これについても、普段から飼い主の言う事を聞けば良い事がある、ちゃんと座れば褒めてもらえるとわかるようにすることが大切です。

犬の習性として、自分は怖くても家族を守ろうと思って吠えることがあるため、普段から十分にコミュニケーションをとることで、家族が頼りになる存在だと思わせることも必要ですとお伝えさせていただきました。

2件目:キャバリア 7ヶ月 
メス覚えていたトイレが家の中で全くできなくなってしまった。
ドッグフードを手であげないと食べなくなってしまった。

というご相談内容でした。

トイレについては、犬の精神的なことも影響することがあるとお伝えしました。

不安になったり、自己主張をしたりすることでマーキングをしている場合が多いため、犬の不安要素を取り除くことで、落ち着いてすごすことができるのではないかとお話させていただきました。

そのためには、一件目の犬と同様に、我慢を教えることをアドバイスさせていただきました。

一つの方法として、サークル内で過ごすことやクレートトレーニングを行い、最初は短い時間から始めていって徐々に待つ時間を延ばし、ちゃんと待つ事ができたらご褒美を与え、そこに入れば飼い主が良い事をしてくれると学習させます。

ご褒美は、犬によっておやつだったりおもちゃだったりと個々に違いますので、その子にとって何がご褒美になるのかを、飼い主さんが把握しておくことが必要です。

そうしたコミュニケーションをとることが、犬にとっても飼い主さんとの楽しい時間を過ごすことにつながります。

フードについては、半分は手から、半分は器で与えることを行ってみてはどうかとアドバイスをさせていただきました。

犬は経験することで学習をしていきます。学習の仕方も犬によってそれぞれ違ってきます。

こうべ動物共生センターでは、訓練士や愛玩動物飼養管理士等の有資格者が皆さまのお困りごとに対して、一頭一頭に合わせたアドバイスをさせていただきます。

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