令和5年度「教えて!介助犬」(6月5日)

認定特定非営利活動法人 兵庫介助犬協会 理事長北澤さんを講師にお迎えして「教えて!介助犬」を開催いたしました。

今回は須磨区松尾地区民生委員の方々、トライやるウィーク(中学生の職場体験)で来られている中学生2名、合わせて16名の方々が参加されました。

今回は兵庫介助犬協会スタッフの冨田さんも来て下さり、介助犬のPR犬のアリシアちゃんにデモンストレーションを見せていただきました。

落ちた鍵を拾う指示待ちのアリシアちゃん

最初は北澤さんが身体障害者補助犬である「盲導犬」「聴導犬」「介助犬」について

説明をしてくださいました。身体障害者補助犬につきましては、以下のウェブサイトをご覧ください。

身体障害者補助犬(厚生労働省ウェブサイト)

次はアリシアちゃんの登場です。冨田さんと一緒に「落とした鍵や小銭を拾ってもらう」「離れたところにある携帯電話を取ってきてもらう」「冷蔵庫から飲み物を取って持ってきてもらう」などの介助動作のデモンストレーションを見せてもらいました。

落ちた鍵を拾う指示待ちのアリシアちゃん

手の平に拾ったものを置いてくれます

携帯電話は紐をくわえて持ってきます

靴を脱がすデモンストレーションです 

靴を脱ぐのに片方で5分掛かるとしたら、両足で10分、そして靴下も脱ぐとなったら全て合わすと合計20分。それを考えると外出もしたくなくなるので、アリシアちゃんのような介助があればお出掛けもしやすくなりますと教えていただきました。靴を脱ぐサポートを器用にこなすアリシアちゃんに、参加者の皆さんから歓声と拍手が送られました。

北澤さんより「訓練が厳しそうとよく言われるのですが、訓練と言っても無理やり教えるのではなく、ボール投げやロープの引っ張り合いなどの遊びの延長が訓練となり、様々な動作の基本となっていきます。例えば紐の引っ張り合いの場合は、犬が強く引っ張ってある程度の力を加えたら人間が離します。すると引っ張ることが楽しくなり、何回も繰り返して遊びます。このような「ルールのある遊び」が「冷蔵庫のドアを開ける」などといった介助動作につながっていきます」と訓練の方法についても教えていただきました。

質問コーナーでは、「冷蔵庫を開けるのに、「プル」という指示で開けるというのは分かりました。閉める時に「プッシュ」と指示がありましたが、その「プッシュ」はどのように教えられているのですか」との質問がありました。

北澤さんから「押すという「プッシュ」の指示を教える方法ですが、まずは人間の手のひらにガムテープをつけておき、そこへ「プッシュ」の合図で鼻先を当てるように教えます。それが出来たら今度は冷蔵庫のドアにガムテープをつけます。「プッシュ」の合図でドアを押すようにしていきます」と教えてくださいました。

ドアを開ける時は紐を咥えて引っ張ります

ドアを閉める時は鼻先で押します

参加者の方々より「あまり犬は好きではなかったが、好きになれました」「介助犬が楽しんで仕事をしていることが分かって良かったです」「分かりやすい説明と、デモンストレーションで更に理解が深められました」「感動しかありません!」「全く知らなかったが、知らなかったことを学べた」などのご感想をいただきました。

このプログラムで理解を深めていただき、周りの方に伝えて広めていただくことで介助犬についてより多くの方に知っていただくことができます。

次回は10月開催予定です。

皆様のご参加をお待ちしております。

「教えて!介助犬」