令和4年度「お散歩診断」(3月9日) 

令和5年3月9日(木曜)、「お散歩診断」を開催し、6組の方々が参加してくださいました。

まず「近くに他のわんちゃんがいても近づかない。リードは短く持つ」と講師の渡辺ひろこ先生より最初にルールの説明がありました。二人一組になり犬と犬との間にそれぞれ飼い主さんが入って盾となるスタイルで散歩のスタートです。他のわんちゃんに行きそうになったらリードを短くして阻止するようにして、お互いを近づけないように意識して歩きます。



お散歩中はペアで質問をします。「ペアの方にお名前、年齢を聞いてね」という先生の指示がありましたが、皆さんそれ以外にも自由に質問されて会話も弾んでいらっしゃいました。途中でペアを交代し、色々な方々とお互いのわんちゃんの情報交換をしながら歩きましたが、飼い主さんもわんちゃんたちもリラックスして歩いておられるようでした。先生はおひとりおひとりの歩き方を見ながら的確にアドバイスをされ、その通りに実行するととてもスムーズに歩けるようになり、飼い主さんの笑顔がこぼれる瞬間です。今回はミモザの木の所で休憩しました。

休憩中にいくつかのゲームをしました。


「3歩でオスワリゲーム」では「一緒に3歩歩いたら指示を出して、オスワリをする」というゲームです。「オスワリができるかな」と心配されている飼い主さんもいらっしゃいましたが、全員がオスワリができ、「褒めてあげて」の先生の言葉にわんちゃんも満面の笑みで撫でられます。


「おいで!」では、ロングリードを装着したわんちゃんに、距離を取った飼い主さんが「おいで!」と呼んだら来るかというゲームです。飼い主さんは犬が自分のところに来てくれるか不安でいっぱいの様子でしたが、ゆっくり臭いを嗅ぎながら進んでいくわんちゃんがいたり、なぜか見失ってくるくる回って飼い主さんを見つけたら一目散に走っていくわんちゃんがいたり、遠回りして飼い主さんのところへ行くわんちゃんもいて、それぞれの行動が微笑ましく、笑いあり、拍手ありで盛り上がります。

これらのゲームを行うことで、「他の犬と距離が取れるか」「傍でオスワリができるか」「他のわんちゃんがいても指示が伝わるか」「吠えないか」など、自分の犬の様子を確認することができます。また、「おいで!」の声で呼んで戻ってきたら、万一、手元からリードが離れて犬が自由に動き出したとしても、呼び戻しができる素地ができているということが分かります。

あれ?飼い主さんはお隣なんですがね

帰りはペアを替えて歩きます。わんちゃんが飼い主さんの顔を見ながら歩いていますが、これはアイコンタクトをしているところです!このプログラムでの散歩やゲームを通して、わんちゃんたちが飼い主さんに「次は何かな?」とサインを送っているように見受けられました。

質問コーナーでは、

「布団の中身がなくなるまで噛むんです」という飼い主さんのお困りごとに対して、「エネルギーが余っているのではないでしょうか。犬は吠えるか噛むかで退屈な気持ちを表します。お散歩の時間が増えて満足したら落ち着き度も変わります。犬はびっくりするくらい体力がありますよ」と先生が答えてくださいました。


続けて、先生が「若いわんちゃんのお散歩時間は1日で1時間半は必要ではないでしょうか」とアドバイスをされると、皆さんは「1時間半も必要だったんですね!」とびっくりされていました。


「わんちゃんにしっかり運動させてあげること、ゆっくり寝かせてあげること。人間も同じで特にお子さんだったらよく動いてよく寝ないと健全な体や心はできないですよね。皆さんにも頑張って欲しいです」とお話しされました。


穴を掘り続けたり、臭い嗅ぎが長いという悩みをお持ちの飼い主さんに対して先生からは「無理に止めさせずに、満足させてから「そろそろやめようか」と声掛けして、やめたら「ありがとう」「いい子だね」と声掛けをしてはどうでしょうか」とアドバイスをいただきました。


穴掘りをしていい場所かどうかは充分注意が必要です。後日、街中では掘ってもいい場所を見つけるのは難しいというご意見をいただきましたので、先生に伺ったところ「確かにいい場所を見つけるのは難しいと思います。海などの自然の中で犬が犬として行動ができる場所を探して、見つけられたら最高だと思います」とご返答いただきました。臭い嗅ぎは犬の脳にとても良いことだそうで、犬の場合は、目で見たり耳で聞いたりする以上に脳を使うそうです。「頭を想像以上にフル回転させているので、長く臭いをかがせてあげて、切り上げたら「ありがとう」の言葉を掛けます。臭いを嗅いでいるときのしっぽに注目してください!臭いを嗅いでいるときは頭を使っているので地面としっぽが平行になりますよ」と教わりました。


最後に先生が「お散歩はただ歩くだけではなく、心と体を満足させバランスよく行ってください。ポジティブな気持ちで付き合ってあげてください。時間があれば一緒に座って視線を合わせたり、止まっていて歩きだしたら「ありがとう」「一緒に歩こうね」など声掛けをして、一緒に生きている時間を楽しんでください」とお話しくださいました。

お散歩診断は実際にお散歩するだけでなく、座学でのプログラムも予定しておりますので、今後も皆様のご参加をお待ちしております。

「お散歩診断」