令和4年度 獣医師体験プログラム「感染症って何?」(8月4日)

8月4日(木曜)、 大阪公立大学 獣医学研究科の笹井和美先生をお招きして「感染症って何?」を開催し、5組の方々が親子で参加してくださいました。

これまでも、子どもたちにとってはインフルエンザなどで感染症は身近な言葉だったと思いますが、新型コロナウイルスの感染拡大によって様々な行動制限がでるようになったことで、感染症というものが自分たちにどういう影響を与えるのかということを、日々、実感していることでしょう。




       病名は聞いたことがあるものばかり!         

         

 



感染症とは、病原体(ウイルス/細菌/真菌(カビ)/寄生虫等、病気を起こす小さな生物)が体に侵入して症状が出る病気のことをいいます。インフルエンザ、麻疹のように「人から人へ感染する病気」や、犬のフィラリア症のように「動物から動物へ感染する病気」「動物から人、あるいは人から動物へ感染する病気(人と動物の共通感染症)」についても、狂犬病を例に出して説明してくださいました。


日本は、その他の国と比べて感染症対策がしっかりできている国なのだそうです。「予防の基本と言われている《手洗い・うがい・消毒・マスク着用》といった対策を、これからも続けていってください」とお話してくださり、正しいうがいの方法についてもご紹介くださいました。

まず、水を口に含んでクチュクチュとして吐き出す「口うがい」をします。口がきれいになったら、今度はゴロゴロと「のどうがい」をします。先に「のどうがい」をしてしまうと、口の中にいた菌がのどにくっついてしまうので、逆効果になってしまうとのことです。


感染しないためには予防が大切です!

病原体が体内に侵入したら、すぐに症状が出るわけではありません。症状が出ない潜伏期間を経て、病原体が体内で増殖することによって感染となり、下痢等の症状がでます。

病原体が体内に侵入したときに、たまたま体調が悪かったりすると、抵抗力が落ちているために病原体が増えやすいそうです。



免疫に関するお話では、免疫についての次の3つの主な仕組みについて学びました。

  • 病原体を食べる(好中球・マクロファージ)
  • 抗体を作る(B細胞)
  • 感染細胞を殺す(キラーT細胞)

ワクチンや薬もありますが、「薬の力だけでなく、自分で治そうとする力も病気に勝つためには必要です」とお話していただき、体から病原体を減らすことで病気が治っていくという仕組みについても詳しく教えていただきました。


参加した子どもたちからは、「色々な病気のことを詳しく教えてもらえてよかった」「獣医師になるために子どものうちに何をすればいいか聞いてみたい」といった感想が寄せられました。


獣医師体験プログラムは、夏休み以降も様々な現場で活躍しておられる獣医師の先生方をお招きして開催してします。

お申し込みは下記のリンクよりお願いいたします。


獣医師体験プログラム