2026.02.11
令和7年度 セミナー「一緒に暮らすを尊重する~ペットと最後まで一緒に暮らすためには~」(2月11日)
神戸市中央区文化センターにて、「一緒に暮らすを尊重する~ペットと最後まで一緒に暮らすためには~」をテーマにセミナーを開催しました。
講師には、
・※「人もねこも一緒にプロジェクト」より 間嶋時子さん・中村里香さん
・神戸市社会福祉協議会 北神事務所 地域福祉ネットワーカー 木元麻里子さん
・こうべ終活相談窓口 相談員 田畑美幸さん
・神戸市動物管理センター 寄本 紫獣医師
をお迎えし、さまざまな立場からお話しいただきました

中村さんからは、共生支援を考えるうえでのシステム理論について解説がありました。
ソーシャルワーカーは、利用者を取り巻くシステム全体がうまく機能するように「ネジを調整する役割」を担っており、その中には利用者が飼育する猫など動物の問題も含まれます。
「人の支援」が「猫の支援」にもつながる。
どちらか一方を守るのではなく、“どちらも支える”姿勢が大切であると強調されました。

間嶋さんからは、「最期までの伴走と支援体制」ということで、実際の支援事例をご紹介いただきました。
高齢者と飼育猫の情報を地域ケア会議に組み込み、支援者全員がペットの存在を共有することで、愛護団体や動物病院とも連携を可能にし、その結果、利用者は安心して最期を迎えることができたというお話が印象的でした。

寄本獣医師からは、動物管理センターの業務内容や、犬猫が収容されるまでの経緯について詳しい説明がありました。
また、支援に関わるそれぞれの役割を明確にすることで、**「分断」ではなく「分担」**が生まれ、より良い支援につながるという重要な視点を共有いただきました。

木元さんは、個別事例をもとに、問題が深刻化する前に支援者が日頃からペットのことについて問題意識を持ち、本人と話し合い、必要に応じて関係機関などと情報共有しておくことの大切さを話されていました。
また、神戸市北区(主に北神エリア)では令和7年4月から「絆サポートわんわん隊」が活動しており、20代から80代の幅広い世代の犬の飼い主が散歩を通して地域を見守っています。
この取り組みは、地域のつながりづくりにも大きく貢献しています。
また、2か月に一度開催される多職種意見交換会では、多様な専門職が集まり、人と動物の福祉について意見交換を行っているとの紹介もありました。

田畑さんからは、2025年10月に発足した「終活窓口」について説明がありました。
特に「ペットのための終活」という視点が示され、元気なうちから“もしもの時”に備えることの重要性や、神戸市の終活情報登録制度で飼い主の終活情報やペットのトリセツの保管場所を登録するといった活用例について語られました。
約2時間にわたるセミナーでしたが、参加者の皆さんは終始熱心に耳を傾けておられました。
人と動物が安心して暮らし続けるためには、多様な視点や支援が必要であることを改めて確認できる時間となりました。
今回の学びが、今後のペットとの生活や支援の一助となることを願っています。
※「人も猫もいっしょにプロジェクト」とは
ペットを飼育している支援が必要な個人やご家族に対し、ペットと人を切り離さずに支援を行う取り組みを、主に関西を中心に行なってきたプロジェクト。
「人も動物も、どちらも大切にする」という思いを大切にしながら、さまざまな支援を続けている。

