令和6年度「いのちの教育」プログラムⅡ「動物と私たちのいのちは同じ」(1月8日 神戸市立広陵小学校)

1月8日(水曜)、神戸市立広陵小学校の2年生3クラスに、「いのちの教育」プログラムⅡ「動物と私たちのいのちは同じ(共感)」を実施しました。

プログラムⅡ(動物と私たちのいのちは同じ)内容
・前回の振り返り・「生きている証拠」を探す・「生きている証拠」の中の心臓の音を聞く・自分と友だちの心音の違いを見つける・よりよく生きていくためのニーズを考える・ボードの犬の絵を見て犬の気持ちを考える・まとめ

プログラムⅠの実施内容については、前回の実施レポートをご参照ください。https://kobe-chai.jp/2024/12/2024-12inotinokyouikupuroguramu/

最初に子どもたちに「自分は生きていると思う人?」と質問をします。そして「どうして自分は生きていると言えるのかを教えてください」と聞きます。「心臓が動いてる!」「寝て起きる!」「食べる」などたくさん意見が出てきました。普段当たり前に行っていることですが、これらは生きているからこそできることで「生きている証拠」と言えます。
次は「生きている証拠」の中から、「心臓が動いている」ということを実際にひとりひとりの心臓の音をきいて確かめてもらいます。 「拡張心音計」の登場です。

子ども達はこの体験をとおして、全員の顔が違ったり背の高さが違ったりするように、心臓の音も違うということに気づきます。
一人ひとり違う人間だから、心臓の音=「いのちの音」も全員違います。自分が持っている「いのち」は世界でたったひとつのもので、人間だけが「いのち」を持っているのではなく、動物も同じようにそれぞれにたったひとつの「いのち」を持っていて「動物も生きている」と気づきを深めていきます。

人間も動物も生きていると分かったところで、「こんなことがしたい」「こんなふうに暮らしたい」と思っていないかな?と子どもたちに投げかけます。
例えば「たべる」「ねる」も、、お腹がいっぱいになれば何でも良いというわけではありませんし、寝床も快適で清潔な場所で寝たいという望みがあります。
美味しいものを食べたい、快適な場所で寝たい、きれいなトイレを使いたい、新鮮な水を飲みたいなど、『こんなふうに暮らしたい』という気持ちを持っているのは、動物も同じです。子どもたちが自分たちの気持ちを考えることで、動物たちへの共感が生まれていきます。

次に2枚のパネルの絵を見てもらい、イラストで描かれているそれぞれの動物の気持ちを想像してもらいました。

1枚目のパネルを見て「この犬は、どんな風に思っているかな?」の問いに、「早く散歩に行きたい!」「早く走りたいよ!」「うれしいな」などなど子どもたちの意見をまとめると、この犬の気持ちをマークで表すとハートマークで表すことができます。

続いて2枚目のパネルです。先程とは随分雰囲気が違います。
2枚目は全員に配ったミニホワイトボードに、自分の考えを書いてもらいます。
挙手をしてみんなの前で自分の意見を述べるのが恥ずかしかったり、苦手な子どもにとっても、「書く」という方法をとおして自分の意見を表現することができます。たとえ発言しなかったとしても、自分の意見を板書してもらって、この授業に参加したという一体感はとても重要です。

ほとんどの子どもたちが発表してくれて、「さびしいよ」「お風呂に入ってきれいになりたいな」「掃除してよ」「お水をください」「かまってよ!」など、1枚目のパネルのときよりも、ずっとたくさんの意見が出てきました。このときの犬の気持ちをマークで表すとすれば、2枚目は涙マークであると言えます。

人間にも嬉しいときや悲しいときがあるように、動物にもハートマークの気持ちのときもあれば、涙マークのときもあります。こうして、「動物にも心がある」ということを理解していきます。

最後に全員で「動物にも心がある」のパネルを大きな声で読んでもらってプログラムⅡを終了しました。

プログラムⅠ・Ⅱと学習し動物にも感情があり、人間と同じようにたったひとつの「いのち」を持っているということを学びました。

最終回のプログラムⅢは、「動物のために私たちができること(責任)」で締めくくります。

次回が最後の授業になることを伝えると、子どもたちからは、「えー、もうおしまい?」という声があがりました。
また元気な子どもたちに会えることを楽しみにして、ラストを迎えます。