令和7年度 獣医師の世界を体験しよう~「獣医師を目指すには」(7月21日)

7月21日(月曜・祝)、大阪公立大学 獣医学研究科 獣医内科学研究グループの笹井和美先生を講師にお招きし、「獣医師の世界を体験しよう!「獣医師を目指すには」」を開催しました。当日は12名の子どもたちが参加しました。

講師の自己紹介の後「獣医師になった人って、どんな人なの?」という問いかけからお話が始まりました。獣医師には動物の治療だけでなく、飼い主への説明や治療方針の同意を得ること、チーム医療における連携、言葉を話せない動物の気持ちをくみ取り、観察力や判断力をもって接することなど、人と動物双方との円滑なコミュニケーション能力が求められるとのお話がありました。また、コミュニケーションが苦手な場合でも、手術など専門性を生かした活躍の場があることも紹介されました。

続いて、獣医師の活動分野について説明がありました。小動物の診療にとどまらず、大動物診療を含む農林水産分野、公衆衛生分野、バイオメディカル分野、野生動物関連分野、動物愛護関連分野など、多様な分野で活躍できるというお話がありました。

獣医師になるためには、獣医学部で6年間学び、国家試験に合格する必要があります。大学では教養や獣医学の基礎から専門にわたる幅広い講義が行われ、国家試験もそれらを反映した内容が出題されます。講師からは「獣医師は動物を治療するだけではなく、公衆衛生や食品安全、環境保全など社会全体に関わる重要な役割を担っている」というお話もあり、参加者たちは獣医師という職業の幅広さを実感していました。

今回の参加者のアンケートでは「獣医はハードな仕事だと分かっていたけど、より大変さを知れた。ただ動物が好きというだけでは就ける職じゃないと分かった。でも、獣医師免許を取った後、色々な方面での活躍もでき、選択肢が意外とあるとも知れてよかった。勉強頑張ろうと思えた。」、「獣医はコミュニケーションが大事だとか、犬や猫の診療をするだけではないことが分かった。大学に入ることがゴールではなく、たくさんの勉強をしているのだと学べた。」、「獣医師の仕事は動物病院での勤務だけでなく、公務員になったり研究をしたりなどがあるとしりました。また、動物の治療だけでなく、環境に関することもできるのだと初めて知りました。」などの感想がありました。 これらの声から参加者たちは獣医師という仕事の大変さと魅力を学び、将来に向けて新たな決意を固めたことがうかがえました。

こうべ動物共生センターの「獣医師の世界を体験しよう!」プログラムでは、幅広い獣医師の世界を体験し、学びを深めることにより、人と動物の共生が私たちの生活に深く関わるものであることへの気づきを促し、様々な人と動物の共生の在り方について理解を深めます。
 
「獣医師の世界を体験しよう!」プログラムの内容、日程は下記のリンクよりご確認ください。
https://kobe-chai.jp/eventcategory/veterinarian/
 
これまでの、「獣医師の世界を体験しよう!」プログラムレポートはこちらからお読みいただけます。
https://kobe-chai.jp/category/post/ev-report/kids/veterinarian/