令和6年度「いのちの教育」プログラムプログラムⅠ「私たちと動物との関わり」(12月18日 神戸市立広陵小学校)

12月18日(水曜)、神戸市立広陵小学校の2年生3クラスを対象に、「いのちの教育」プログラムを実施し、クラスごとに「プログラムⅠ 私たちと動物との関わり」を学んでくれました。

「いのちの教育」プログラムは、Ⅰ~Ⅲの3つで構成されています。プログラムⅠでは、子どもたちが大型の張り子を「街」「牧場」「自然」の3つのすみかに運び、それぞれの動物が、その環境や人間とどのようにつながっているのかを考えます。
最初に子どもたちに「自分は人間だと思う?」と尋ねると「えっ?」という表情を見せながらも、手が挙がっていきます。

次に「みんなはひとりで生きていると思いますか?」という質問では「家では家族と一緒に過ごす」「学校で友だちと遊ぶ」「先生に勉強を教えてもらっている」といったように家族や友だち、先生との日々の関わりが分かることで、自分はひとりで生きているのではなく「人間同士はつながっている」ということに気づきます。

では、人間と動物はつながっているのかな?と子どもたちに聞くと色々な意見がでますが、全員が「つながっている」に意見が一致しているクラスもありました。

そこで、人間と動物のつながりについて、私たちの身の周りにある場所を「街」「牧場」「自然」の3つに分け、それぞれの場所をすみかとしている動物たちについて考えます。

ここで張り子の動物の登場です。生体を使用しないことで、アレルギーをもっていたり動物が苦手な子どもも授業に参加することが可能となります。子どもたちには「本物の動物ではないけど、本物だと思って運んでね」と伝えると子どもたちはそっと抱え上げ、友だちと協力してどの動物がどのすみかにいるのか、相談しながらゆっくり優しく運んでくれます。

すべての動物を3つのすみかのパネルの周りに置いた後、子どもたちから「ペットとして飼われているけれど自然の中でも暮らしているのではないか」「家畜だと思うけどペットとして飼っている人もいる」などの意見がでます。みんなで意見を出し合うと、「そうや、ほんまや!」「でもその場所以外でも居るって聞いたことある」などと話し合いながらあらためて3つのすみかに動物たちが並びました。
ここで大切なことは、正しいすみかに置くことではなく、子どもたちが自分たちとそれぞれの動物との関わりに「気づく」ことです。

「街」に住んでいる「ペット」は人間が最期まで世話をし、一緒に暮らすことで癒しや楽しみをもらって「いいきもち」でつながっています。「牧場」に住んでいる「家畜」も人間が世話をします。「家畜」からはお肉やミルク、卵や毛など人間の役に立つものを与えてもらうことで「けんこう」でいられます。「自然」に住んでいる「野生動物」は人間が世話をせず自分の力で生きていますが、お互いに自然の水や空気を共有していて、自然が豊かであれば「あんしん」して暮らしていけます。このような気づきを通して「人間と動物はつながっている」のだと学びを深めます。

最後に「人間と動物はつながっている!」と全員で声に出して締めくくったところでプログラムⅠは終了です。
子どもたちから「楽しかった!」「また来てね。待ってるよ!」という言葉や、張り子を気に入ってくれた子どもからは「張り子の勉強もしておくからまた来てよ!」などの感想があり、にぎやかで楽しい授業になりました。

次回の授業は、3学期の1月に子どもたちがプログラムⅠで学んだ内容を振り返り、プログラムⅡ、Ⅲへと進みます。