2023.08.26
令和5年度「VRで体験!いぬねことのくらし」(8月26日)
8月26日(土曜)、「VRで体験!いぬねことのくらし」を実施しました。小学生5名、中学生1名が、付き添いの保護者と共に参加してくれました。
このプログラムは、VR(Virtual Reality:仮想現実)ツールを使用して、犬と猫との習性や行動について理解を深め、関わり方を知り、考えてもらうプログラムです。 実際に動物に触れることがないプログラムですので、動物アレルギーがあったり、動物に触れるのが苦手だと感じているお子さんにもご参加いただける内容になっています。
VRの機材は、「神戸市人と猫との共生推進協議会」に構成団体として参加されている、ネスレ日本株式会社ネスレピュリナペットケア様にご協力いただいております。
VRでの視聴プログラムは、ネスレ日本株式会社様が包括連携協定を締結されている大阪府の協力のもと制作され、「犬や猫のかわいさと正しいふれあい方」「犬猫の正しい飼い方」について学べる内容となっています。
VRを使ったプログラムについては、ネスレ日本株式会社ネスレピュリナペットケア様のウェブサイトをご覧ください。
https://nestle.jp/brand/purina/csv/wannyan-class/
プログラムの前半では、犬・猫との正しいふれあい方やあいさつの仕方を学びます。
個体差はありますが、「犬は飼い主さんを仲間やリーダーとして認識し、群れで暮らす」「猫は気まぐれで行動が読みにくいが、飼い主さんを覚えて甘えてくる」というそれぞれ特徴の説明後、お互いに気持ちよくふれあうためのあいさつを学びます。
犬に対しては姿勢を低くして、手をグーにしてゆっくり差し出して匂いをかがします。匂いをかぐことが、犬のあいさつとなります。
あいさつができたら、ゆっくりと胸元をなでてあげます。しっぽや手足は触られるのが苦手な子が多いので、飼い主さんに聞いてからなど、気をつけないといけません。
猫に対しては姿勢を低くして、猫が近寄ってくるのをじっくり待ちます。猫がすりすりしてきたら、かまって欲しいなのサイン。顔の周りは、ほとんどの猫がさわられても嫌がらない箇所ですので、やさしく顎のあたりをなでてあげます。慣れてきて猫の近くに座る場合は、向かい合って座らずに横に座ると猫が怖がらずに安心してくれます。
あいさつを覚えたら、VRであいさつ体験です。
飼い主さんに、「さわっていいですか?」と声をかけてから、犬、猫にあいさつをします。声を出したり、手を動かしたりしながら体験している子どもさんもいました。
また、一人で街を歩いているときに、つながれていない犬を見かけたら、近寄らず、触らずに、電信柱になったつもりで、固まってじっとして、犬が通り過ぎるのを待つ「電信柱」作戦を学びました。
VR体験が終わってゴーグルを外した後に、ぬいぐるみを使った犬へのあいさつの復習を行いました。事前にVRで学習しているのでみんな上手にあいさつしてくれて、犬、猫とお互いに気持ちよくふれあう方法を学んでもらえました。
後半のプログラムでは、犬、猫といっしょに暮らすために気をつけることを学びます。
犬を飼うときには、
• 長すぎる散歩ひも(リード)は道路では危険なので、犬をコントロールできるように短めのひもにすること
• 決められた場所(ドッグラン等)でないところでリードを外して放すことは、事故になったり、犬が苦手な人もいるので放さないようにすること
猫を飼うときには
• 家の中で安全に暮らせるように飼うこと
• 飼い猫にとって外はとても危険。迷子になったり、事故にあったり、他の動物や猫に襲われたり、病気をうつされることがある
などを、VR映像のアニメーションで教えてもらいます。
VR視聴で、犬や猫と暮らす上で大切なことを学びましたが、学んだ内容の理解を深めるため、環境省発行「どうぶつといっしょにくらそう」の冊子からワークシートを活用し、「こんな時、犬や猫がどんな気持ちかな」を一緒に考えました。
家の中にいる犬は、「おもちゃで遊んでもらえて楽しいな」「もっとたくさんあそんで」と思っている。
膝の上の猫は、「気持ちいいな」「幸せだな」と思っていて、寝ているところを撫でられている猫は、「眠れないよ」「今はかまって欲しくない」と思っているんじゃないかと想像してくれました。
車の中に置いていかれた犬は、「一緒にいきたいよ」「一人にしないで」と思っている、また「車の中が暑くなって、死んでしまうかも」と答えてくれました。
まいごの犬は、「おうちに帰りたいよ」「どっちに行ったらいいの」「みんなどこにいるの」と、とても不安に思っている。
リードをつけていない犬は「わーい、楽しいな」って思っているけど、イラストの女の子は「こわいよー、助けて」ってなってしまっていると答えをくれました。
VRの視聴は、小学2年生以上を対象としているため、兄弟と一緒に来ていた小学生未満のお子様には、タブレット端末で映像をご覧いただきました。
こうべ動物共生センターでは、人と動物の共生を学ぶための様々な体験プログラムを実施しています。今年度の「VRで体験!いぬねことのくらし」の実施については終了となりますが、その他のプログラムについてはこうべ動物共生センターの専用ウェブサイトでご確認ください。