令和4年度「お散歩診断」(11月10日)

令和4年11月10日(木曜)、「お散歩診断」を開催し、3組の方が参加されました。今回は「トライやるウィーク」でこうべ動物共生センターに職業体験に来られた中学校の生徒さんも譲渡犬と一緒に参加しました。

首輪が緩くないか1頭ずつ確認してからお散歩に出発します。「他のわんちゃんが怖くないからといって寄って行きそうになっても行かせない」「寄ってこられても自分の犬が嫌がったら避ける」等の注意事項や、「嫌なものは嫌、苦手なものは苦手、近づきたくない」等、自分の犬の特性を飼い主さんが把握しておくことについてアドバイスがありました。


お互いの距離に気をつけながら楽しくお散歩コースを歩き、休憩場所へ到着するとゲームが始まります。

「呼び戻しロング」というゲームは、わんちゃんにロングリードを着けて、わんちゃんから離れたところでわんちゃんを呼び、飼い主さんのところへ来る「呼び戻し」の距離を長くしてみよう、という内容です。さらに飼い主さんがわんちゃんの方を向かずに、背中を向けたままわんちゃんを呼ぶという、高度なゲーム要素も追加されました。わんちゃんに背中を向けて飼い主さんが離れて行き、「おいで」という掛け声でわんちゃんを呼びます。わんちゃんが飼い主さんのところへ向かう途中で先生が様々な方法で誘惑をされましたが、寄り道しそうになったわんちゃんも飼い主さんのところまで無事に辿り着き、飼い主さんたちは笑顔でいっぱいでわんちゃんたちを褒めていました。


「呼び戻しは、『おいで』という掛け声でわんちゃんが飼い主さんのもとへ戻ってくるものです。リードが飼い主さんの手から離れてしまったときなど、事故防止のためにもとても大事なことです」と教えてくだいました。飼い主さんたちは、呼び戻しがいざというときに犬のいのちを守ることにも役立つのだと聞き、大きく頷かれていました。

帰路では「誰も吠えずに帰りましょう」と声が掛かり出発。飼い主さんは距離の取り方やリードのコントロールを意識され、わんちゃんたちは誰も吠えずに帰ってきました。



質問・相談コーナーでは「犬同士の挨拶を嫌がる。お尻のにおいを嗅がれるのを嫌がります」ということについて飼い主さんが先生に尋ねられました。「挨拶にはいろいろあって、お尻を嗅ぐだけではないですね。人間の場合、会釈だけするのも挨拶です。人間も文化や習慣が違うと挨拶が違います。犬が苦手な子はお尻を嗅がれるのは苦手。お尻を噛まれたらどうしようもないし、お尻を向けるのが怖いのです。なので、人間でいう会釈で終わらせていると思います。お互いに意識し合ったり威嚇しあったりしたらもう挨拶は終わっています。よくサインを見てあげてください」とアドバイスをくださいました。

「挨拶が苦手なのにグイグイ近づけてこられたらどうしたらいいですか」という質問に対して、先生は飼い主さんたちに「どうされていますか」と逆に質問されました。「正直に『うちの子、わんちゃんが苦手なんです』と伝えてかわそうとしています」という意見が多くありました。先生は「残念なことは、そうやって伝えているのに『大丈夫!』って近づけてくる人がおられることですね。『わかりました』『また今度ね』というふうに言って欲しい。これが当たり前になって欲しいですね。『苦手なんです』とお断わりできる人が少しずつ増えていったら当たり前にしていけるのかなと思います。勇気を出して頑張って断わりましょう」と飼い主さんたちを励ましてくださいました。

最後に「犬より飼い主さんの方が周りをよく見ておいてください。そして、犬が安心して歩ける安全地帯を見つけてあげてください。その安全地帯でハッピーにお散歩してください」と伝えていただきました。


今回学んだことを毎日のお散歩で実践していただき、困りごとの解消につなげていただければ幸いです。

年内は12月15日(木曜)にも「お散歩診断」を開催いたします。

参加をご希望の方は、以下のリンクよりお申し込みください。

「お散歩診断」