令和4年度「お散歩診断」(10月20日)
10月20日(木曜)、穏やかな日差しの晴天に恵まれた天候の中、渡辺ひろ子先生をお迎えして「お散歩診断」を開催しました。6組のご参加があり、今回は共生センターに居る譲渡犬2頭もスタッフと共に参加しました。
お散歩に出る前に、わんちゃんの首輪が緩くないか確認します。先生の話に夢中になると、ついついリードが長くなりがちで、わんちゃんが自由に動き回ってしまうため他の方やわんちゃんとの距離が近くなります。「近いよ~」と先生から注意をいただくこともしばしばですので、近づきすぎないように距離をとります。わんちゃんは飼い主さんの横、リードは短く持ってお散歩に出発します。
今回は2組ずつ横に並んでお散歩をしました。わんちゃんとわんちゃんの間に飼い主さんが立って盾になり、わんちゃんが安心できるように守りつつお散歩をします。
休憩タイムには「おとなりはだあれ?」「あっちむいてホイ」「おいで!」の3つのゲームを楽しみました。
「おとなりはだあれ?」では、犬は飼い主さんの左側について、距離をあけて犬、人、犬、人と並んで円になります。わんちゃん同士が隣合わせにならずに飼い主さんが盾になるため、わんちゃんのストレスも緩和されます。この状態で、飼い主さんの横にいて落ち着いていられるかというゲームです。
このゲームでは、まず最初の方に「〇〇です」とわんちゃんのお名前を言ってもらいます。次の方は「〇〇さんの隣の△△です」、その次の方は「〇〇さんの隣の△△さんの隣の□□です」と次々わんちゃんの名前が増えていきます。記憶力も試されるこのゲーム、飼い主さんは名前を覚えるのに必死です。「終わった!」と安心していたら今度は逆回り!飼い主さんは苦笑いされていましたが、わんちゃんたちは静かに飼い主さんの横で落ち着いていることができました。このような参加者の皆さんのコミュニケーションも「お散歩診断」では大切にしていただいています。
次のゲームは「あっちむいてホイ」です。2人組で向かいあって行います。犬はお互い正面で向き合うと吠えることがありますが、向かい合っていたとしても飼い主さんの傍で静かに待てるか、待たせるときは自分の右側か左側か、向かい合ったお互いの距離も考えてコントロールできるようになるかなど、注意すべき要素がいっぱいの白熱したゲームとなりました。
最後は「おいで!」です。これは「呼び戻し」の練習になります。わんちゃんを繋いだロングリードをアシスタントの先生に持っていただき、飼い主さんは離れたところで待機します。わんちゃんたちが飼い主さんの元へ一直線で駆けていく姿に、飼い主さんがホッとされた笑顔でわんちゃんを抱きしめ、たくさん褒めておられました。飼い主さんとわんちゃんのコミュニケーションも、信頼関係を築く上でとても大切です。
このゲームの途中で、多くの見知らぬ人が横を通り過ぎて行きましたが、怖くて少し固まっていたわんちゃんも、吠えたり、飛びついたりせずに過ごすことができました。
先生からは、「リードとは、犬をリードするための物です。人が犬についていくものではないのです。リードの持ち方でどこを歩くべきかを教えています。わんちゃんはどこを歩いていいのか分かりません。あなたはこうやって歩きますよ、私の傍で安心して歩きますよというのを教えてリードしてあげるべきものです。もしわんちゃんが怖がっていたら、私が盾になってあげるからこっちおいでと呼んであげてください」というアドバイスもいただきました。
帰り道には、先生のアドバイスをもとに、飼い主さんがリードの長さに気を配りながらコントロールすることで、わんちゃんが自由にあちこち行くこともなく、ゴールすることができました。
まとめとして、「知らない犬が居るということは犬にとって大きな不安材料になります。その場合はルートを変更するなどして逃げ道を選んだり、狭い道であれば間に入って盾をつくって守るようにします。散歩中に向こうから犬が来たら止まったりフセをする場合は「遊ぼう!」とは思っていないタイプの犬が多いので、待ち伏せさせずにおやつなどを使って移動させます。リードを引っ張るとかえって踏ん張るので、飼い主さんが回避してあげてください」と教えていただきました。
参加者の皆様からは「参考になりました」「実践していきます」「先生にアドバイスをいただけてとてもよかったです」といった感想が寄せられました。
今回学んでいただいたことをお散歩時に実践していただき、お困りごとの解消につなげていただければ幸いです。
11月のお散歩診断は10日(木曜)と19日(土曜)に開催いたします。皆さまのご参加をお待ちしております。
「お散歩診断」