令和4年度 「犬とともだちになろう」(10月9日)

10月9日(日曜)、「犬とともだちになろう」を開催し、小学1年生から小学5年生まで、9名の子どもたちが参加してくれました。
公益社団法人日本動物病院協会(JAHA)のボランティアさん3名とわんちゃんたち3頭(うずちゃん、ボンボンちゃん、ウルルちゃん)が協力してくださいました。

このプログラムでは、最初に「ボディランゲージ」について学びます。三つの犬のイラストを見て、犬の耳や口、尻尾の動きや表情などから、子どもたちにそれぞれの犬の気持ちを想像して発表してもらいました。犬にも人間と同じように、豊かな感情表現の方法があるということに気づいてくれました。



「ボディランゲージ」について学んだあとは、わんちゃんたちの登場です。




まずは最初に、わんちゃんとの挨拶の仕方を説明します。わんちゃんと挨拶するときには、飼い主さんに「さわってもいいですか」と声を掛けることや、いきなり上から覆いかぶさるようにさわるのではなく、下からそっと自分の手を差し出すことなど、大切な注意点をしっかりと学習してもらいます。
こうしたルールを学ぶことで、知らない犬に接するときの咬傷事故を防いだり、初めての人を怖いと感じるわんちゃんに恐怖心を与えないなど、お互いの立場を尊重しつつ、相手を思いやることの大切さを学びます。

その後、3頭のわんちゃんたちが3つのグループに分かれた子どもたちのところを順番に回り、子どもたちはボランティアさんからおやつの与え方や犬の触り方を教えてもらいながら、わんちゃんたちに得意技を見せてもらったり体を撫でるなどして交流を楽しみました。

日頃から訪問活動のボランティアをされている飼い主さんたちは、それぞれのわんちゃんの得意技を披露して、場を和ませてくださいます。わんちゃんを怖いと思っていたり、ドキドキしているお子さんの緊張をほぐしてくださるのです。多くのわんちゃんが得意とする「オテ」「オカワリ」以外にも、思わず微笑んでしまうような得意技を持っているわんちゃんもいます。どんなことができたらお互いに楽しめるか、飼い主さんがわんちゃんとコミュニケーションを図りながら、遊びの一環としてトレーニングされています。それぞれのわんちゃんがそれぞれの得意技を持っているのですが、例えば、「オテ」「オカワリ」のように犬が前足を片方ずつ上げるという行動を取り入れて、ベルを鳴らすことを教える飼い主さんもおられます。合図の出し方も飼い主さんによって様々で、「オテ」ではなく「握手」という合図にしたり、「ハンド」のように英語で言われる飼い主さんもおられますし、言葉だけでなく手の動き(ハンドサイン)や目線等も併せてわんちゃんに伝えることもあります。今回、最初はわんちゃんが怖くて距離を置いて眺めていたお子さんも、「オーダー」という飼い主さんの合図に合わせてベルを鳴らすわんちゃんの仕草を見て、少しずつ距離が縮まっていきました。
また、10月ということでハロウィンの衣装を着て登場したわんちゃんの体にそっと触れる様子も見られました。


「オーダー」の合図で「チン!」とベルを鳴らす様子は、どこかのビストロみたい!

わんちゃんを撫でたり、体に触れてみることで、それぞれのわんちゃんの感触や毛の柔らかさの違い、骨格や肉球などの大きさの違い、人間より高い犬の体温などを実感している様子でした。

わんちゃんたちと仲良くなった後は、拡張心音計を使って、3頭の犬たちの心音を聞きます。それぞれのわんちゃんの心音の大きさや速さ、リズムに違いがあることにも気づきました。

わんちゃんたちの心音を聞いた後は、子どもたちの心音も一人ずつ聞いてもらいました。普段聞く機会の少ない自分の心音や、他の人の心音を聞きながら、「静かな音」「大きな音」「ゆっくりとした音」「速い音」といったような自分と他者との違いにも気づいていきました。同じ人間でも、ひとりひとり違う音を持っており、それぞれが大切ないのちであるということを学ぶ機会にもなり、子どもたちの心音を一緒に聞いていた保護者の皆さまも、ご自分のお子さんの心音が聞こえると愛おしそうに聞いておられました。

「姉妹で心音を聞き比べ」

アンケートでは、「犬をさわってはじめは怖かったけど面白かった」「私は動物が大好きです。その動物とふれあうことができて、とても楽しかったです」といった感想が寄せられました。


「犬とともだちになろう」では、犬という動物について理解を深め、犬と交流することで、正しい接し方を学びます。
次回の「犬とともだちになろう」は下記リンクよりお申し込み下さい。
皆様のご参加をお待ちしています。

 


犬とともだちになろう