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 獣医師体験プログラム②「水族園のお医者さん」

6月25日(土曜)、神戸市立須磨海浜水族園の毛塚先生をお招きし、「水族園のお医者さん」と題してお話をしていただきました。今回は、低学年(小学1年生~3年生)と高学年(小学4年生~中学生)に時間を分けて開催しました。

当日は、ペンギン、カピバラ、イルカの本物の頭蓋骨を持って来て下さり、普段、見る機会のない本物の骨の標本に、部屋に入ってきた子どもたちは一瞬驚いていましたが、興味津々な様子でした。スライドをもとにお話を聞かせてもらい、実際に標本に触れることもできるので、水族園の動物のことをより身近に感じてもらうことができます。




近年、人気のカピバラが須磨海浜水族園でも飼育されていますが、イルカやペンギンと併せてその生態について教えていただき、始めに骨格標本を見ながらカピバラの歯の説明をしてくださいました。

カピバラの歯は何本あると思いますか?



答えは20本です。

齧歯類なので歯が伸びてきますが、前歯で草を噛みちぎり、臼歯でゴリゴリと草や水草をこすり合わせるようにして食べるため、徐々に歯はすり減ってきます。しかし、臼歯が斜めや湾曲など、歪(いびつ)な形にすり減ってしまうとうまく食事がとれなくなり、死んでしまうこともあるそうです。そんな場合は、麻酔をかけて歯を平らに削るなどの治療を行い、またきちんと食事が摂れるようにします。ただ、カビパラの口はあまり大きく開かないため、治療には1時間程度の時間がかかるそうです。



それに比べ、魚を丸のみにしてしまうイルカやペンギンの口は大きく開きます。




しかし、イルカがカピバラのように草を食べてしまうと消化ができないので胃にたまってしまい、病気になったり死んでしまう場合もあります。イルカは好奇心旺盛なので、水に浮かんだ葉っぱなども食べてしまいます。そんなときにはやはり獣医師が内視鏡を使って胃の中の葉っぱを除去することもあるそうです。

こうして、水族園のお医者さんは日々、動物たちの治療をしたり健康を守っているのです。

今回のお話の中で低学年の子ども、高学年の子どもの一番興味を引いたのがイルカの出産でした。須磨海浜水族園のイルカの出産シーンの貴重な動画を見せてくださいました。



イルカは約1年間の妊娠期間を経て出産します。イルカの平熱は人間とほぼ同じ36.5度、出産前になると35.5度くらいになるため、体温の変化で出産の日がだいたいわかるそうです。出産予定日が近づくと、獣医師や飼育員も泊まり込みで様子を見守ります。

イルカはヒトと違い頭からではなく、尻尾から出てきます。

長い妊娠期間の末、無事に生まれることばかりではなく、逆子だったり、生まれたあとに母イルカがパニックになり、母乳を飲ませないことがあったりするそうです。そのような場合は人工保育になります。獣医師はケガや病気の治療以外にも、こうした出産のケアもするのです。無事に生まれるシーンを見て、低学年の子どもたちが「おめでとう!」と歓声をあげていました。

獣医師体験プログラムでは、様々な現場でご活躍の獣医師の先生から、普段聞く機会のないお話を伺ったり、目にすることのない映像等を見せていただくこと等を通して幅広い獣医師の世界を体験し、⼈と動物の共⽣というものが如何に⼈の⽣活に深く関わるものであるかということを学びます。年間を通して、土日祝の開催が中心ですが、夏休みには平日のプログラムもあります。

是非、ご参加くださいね。

獣医師体験プログラム