令和3年度「介助犬と歩こう!」(12月27日)

12月27日(月曜)、第3回 「介助犬と歩こう!」を開催しました。
数日前から冷え込みが厳しくなり、日本列島が記録的な大雪に見舞われたこともあってキャンセルされた方が多数おられ、今回は4名のご参加となりました。


認定特定非営利活動法人兵庫介助犬協会・理事長の北澤光大さんと介助犬のPR犬「ココスちゃん」が来てくださり、一緒に歩いたり、デモンストレーションを披露して頂きました。



介助犬が散歩等で外出するときは、予めペットシーツで排泄を済ませます。
外で排泄したくなると、他の犬の匂いを探してしまうことにつながって集中力が下がるからだそうです。




介助犬を必要とされている方は、下に落ちた物をご自身で拾うことが困難だったり、椅子やベッドから車椅子への移動の際に転倒されたりすることがあるため、ご自身で動くことを躊躇されることも多いそうです。
介助犬はユーザーさんお一人おひとりの障害に合わせた介助動作のトレーニングを受けて育成されますが、「介助犬のトレーニングって厳しいと思われますか?」と北澤さんから参加者の皆さんに投げかけられました。世間一般的には、介助犬はつらい訓練を我慢しているのではないか…というイメージがあるのかもしれません。




「実は、介助犬のトレーニングは、ルールのある遊びが基本になっています」と北澤さん。
例えば、ロープ等のひっぱりっこ遊びは、「冷蔵庫を開けてペットボトルを運ぶ」「ユーザーさんが靴下を脱ぐサポートをする」という介助動作につながるのだそうです。

ひっぱりっこ遊びが実はトレーニングなのです





なるほど!介助動作は介助犬のお仕事であると同時に、遊びの要素も含まれているのですね。


参加者の方の中には、犬のトレーニングに興味を持っておられる方や、専門学校で犬のトレーニングを学ばれた方もおられ、デモンストレーション後は矢継ぎ早に、「介助犬の需要と供給はどうなっているのでしょうか?」「介助犬のトレーニングを学ぶためには学校へ行った方がいいのでしょうか?」といった質問がありました。


全国で手足の不自由な方は176万人ほどおられる中で、介助犬のサポートがあれば日常生活で助かることが多いとされる方は1万5千人ほどおられるそうです。
しかし、現在、日本国内の介助犬はわずか57頭で、介助犬がなかなか増えないのは介助犬の存在を知らない人がまだまだ多くおられるのも一因だとか。手足の不自由な方で、介助動作があれば日常生活での困りごとが少なくなる方でさえも、介助犬についてご存知ない方が多いそうです。


専門学校で犬のトレーニングを学ばれた方からは、「専門学校での犬のトレーニングは家庭犬のトレーニングが中心でしたよ」と経験を語って頂き、北澤さんからは「介助犬のトレーニングをしたいという希望が明確なのであれば、是非学びに来て下さい」と温かいアドバイスも頂きました。



本日の参加者の皆さまには、ソーシャルインクルージョンを目指す「しあわせの村」内にあるしあわせの村温泉健康センター様より温泉割引チケットがプレゼントされました。



「介助犬と歩こう!」は1月、2月は寒さが厳しくなるためお休みさせて頂きます。