令和5年度「教えて!介助犬」(4月23日)

すっかり春の陽気の中、認定特定非営利活動法人兵庫介助犬協会さんのご協力のもと、「教えて!介助犬」を開催しました。
講師として、兵庫介助犬協会・理事長の北澤さんがPR犬のアリシアちゃんと一緒に来てくださいました。
今回は日曜日とあって、参加者も多く生後数ヶ月の赤ちゃんもお母様と一緒に参加してくれました。

最初に身体障害者補助犬(盲導犬・聴導犬・介助犬)について説明していただいた後、アリシアちゃんのデモンストレーションを見せていただきました。

 講師 兵庫介助犬協会・理事長 北澤光大氏

 
介助犬のユーザーさんは、介助犬が日常の動作を助けてくれることで、一人で安心して生活したり、外出したりできます。

 テイク携帯!で携帯電話を探してもってきてくれました

靴を脱ぐ介助のときは踵部分を咥えて脱がせてくれます

今、全国では53 頭の介助犬が活躍しているとのことですが、活躍している介助犬たちはそれぞれ介助動作の訓練内容が異なっています。それは、そのユーザーさんによって必要な介助動作が異なるからです。
今回、アリシアちゃんが見せてくれた冷蔵庫のドアを開けたり、中の物を持ってきたりという動作も必ずしも全てのユーザーさんに必要な動作とは限りません。

 上手に冷蔵庫を開けた後はちゃんと閉めることもできます

介助犬の介助内容は、一人一人のユーザーさんに合わせたオーダーメイドです。ただ、誰でもユーザーになれるというわけではなく、介助犬との生活を希望する場合には、事前相談などはもちろんのこと、自立のための手段として介助犬が適切かどうかなどの判断や、行政的な手続きなども必要になってくるそうです。詳細につきましては、兵庫介助犬協会様のウェブサイトで以下のページをご覧下さい。

兵庫介助犬協会

また、「お仕事をさせられていてかわいそう」という声もあるようですが、介助犬はボール遊びや紐のひっぱりっこなど遊びの中からルールを学ぶことで介助動作を覚えていきます。

介助犬にとっては、介助動作は遊びの延長のようなものというわけです。

そしてどの犬でも介助犬になれるというわけではなく、犬の適性というものも重要です。

お仕事が出来るということではなく、どこでもリラックスして寝ることができるということが一番重要な要素だそうです。

介助犬の仕事は多くても一日に10~20回程度です。

それ以外の時間はユーザーさんのそばでどこでもリラックスして、落ち着いて過ごせることが重要となっているそうで、このような適性を持った犬となると、介助犬になれるのはだいたい10頭中3頭くらいだそうです。

アリシアちゃんも、デモンストレーションをしている時間以外は北澤さんのそばでずっと気持ち良さそうに寝ていました。

今回の参加者の皆さんからは、アリシアちゃんがデモンストレーションを行うたびに、「かしこい!」「すごい!」と拍手と歓声があがりました。

最後の質問タイムでは、お子さんから「どうしてアリシアはリラックスできるの?」と質問がありました。「人間でもいろんな子がいるように、アリシアの生まれ持った性格です」ということでした。また、これだけ出来るようになるにはどのくらいの訓練期間が必要なのかという質問には、「トレーナーの訓練だけなら1年くらいですが、介助犬はユーザーに合わせた介助動作を覚えたり、誰が指示を出しても動けるようになる訓練を含めるとだいたい1年半から2年の訓練期間になります」とのことでした。

まだまだ介助犬については情報が行き届いていない状況があります。

多くの方に介助犬を知っていただくことが必要です。

赤ちゃんも一緒にご家族で見学してくれました

アリシアちゃんも撫でてもらって満足そうです

「教えて!介助犬」にご参加いただくことで介助犬について理解を深めていただけることを願っています。。

お申込は下記のリンクから可能です。

奮ってご参加ください。

「教えて!介助犬」